岡山県立図書館主催の研修講座に招かれて

平成27(2015)年1月29日(木)、岡山県立図書館主催の第8回図書館職員等研修講座(専門研修)「地域に根ざした図書館づくりについて考える」に招かれ、事務局として「日野市立日野図書館の実践ー日野宿発見隊事業」として報告してきました。昨年秋ごろ岡山県立図書館のMさんが見えられ、日野宿発見隊の事業について関心を示されていましたが、その日はバタバタして立ち話程度に終わってしまいました。すると11月ごろ、Mさんよりこの研修会で話をしてほしい旨の電話をいただきました。
結局、この要請をお受けし今回の報告となりました。内容は、平成23年(2011)秋、調布市で開催された全国図書館大会で報告したものをベースに、それ以降の活動を加えたものとなりました。
岡山県内の図書館、公民館などに勤務する皆さんを前に約1時間半。途中、昭和54(1979)年、日野市立図書館の実践をまとめた『図書館とこどもたち』(30分)の上映を交えて、日野宿発見隊の誕生から今日に至るあゆみを映像を中心に報告しました。『図書館とこどもたち』は35年も前の日野市立図書館とはいえ、『市民の図書館』の考え方にもとづき図書館員が一丸となって頑張っていたころで、利用する子どもたちを見ても実にいきいきとした様子を感じとってもらえればと思い上映しました。また、「まちかど写真館」を紹介するところで、『ちい散歩』(地井武男氏死亡のため惜しくも終了)の図書館事務室での場面を流しました。予想してはいたのですが、やはり関西では『ちい散歩』は未放送。それでも、この取り組みに対する地井さんのコメントは大変意味あるものとして理解していただけたのではないかと思います。
報告を受けて、参加者からいくつか質問がありました。そのひとつ、これから図書館をまちに作るという担当の方から、日野宿発見隊事業が日野図書館のみにとどまっていること、他の館でもできないことなのかとのお尋ねがありました。非常に厳しいところを突かれています。確かに他の分館ではこうした事業は取り組まれていません。いろいろな条件がうまい具合に整ったおかげでできた部分もありますが、初めの一歩を踏みだしたのは図書館職員だったということは事実です。図書館の現状を変えるためにも、その一歩を踏み出す勇気をそれぞれの職員に期待するしか今のところありませんが、もしその一歩を踏み出したなら、地域の人たちはきっと応えてくれるに違いありません。
最後になりますが、今回こうして日野宿発見隊事業について報告させていただく機会を与えて下さった岡山県立図書館のMさんを初めとする皆さんに心より感謝する次第です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

13 − 3 =